からあげ

ほらそのあのなんていうか

さあダイスを振ろうじゃないか

あなたはレベル3の戦士だ。

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港街バルーダにやってきた。
港街だけあって活気もあり賑わっている。
あなたは一目でこの街が気に入った。

街の中央通りには店が立ち並び、人々が往来している。
近く祭が行われるのだろう。
広場にはやぐらが建築中であった。

あなたはいつも通り、まずは冒険者ギルドに寄ることにする。

冒険者ギルドと酒場が一緒になっているところは珍しくない。
冒険者稼業に酒は切り離せない。
楽しく冒険を振り返るにも、苦い記憶を忘れるにも酒は必要だ。
酒場ではパーティが談笑している。
あなたはそれを横目に受付で冒険者カードを提示し、依頼一覧に目を通した。

コボルト討伐かゴブリン討伐。
あなたのレベルで受けられるのは、そんぐらいだろう。

ゴブリンは止めておくかな。
そう口に出したのが良くなかった。
それを聞き、ゴブリンは止めておくかな。あなたの口真似をしてテーブルから男が立ち上がる。
やめておきなよ。仲間が諭すのも聞かずあなたに近づいてくる。

ゴブリンも倒せないなら、この街じゃやれることがないぜ。
悪いことは言わない。
この街から出ていきな。

どうしますか。


あなたの取った態度に男の顔色がみるみると変わる。

さあダイスを振ってください。

ダイスは3
あなたは彼の右ストレートを強烈に浴びてしまう。
5のダメージ。
フラっとしかけカウンターに手をつき身体を支える。
男はニヤリと笑うと、もう一度右手を振りかざした。

さあダイスを振ってください。

ダイスは2
避けれない時ほどスローモーションに見えるものだな。
あなたはもう一度右ストレートを右頬で受けそんな事を考えていた。
6のダメージ
倒れたところにすかさず男が蹴りあげてくる。
身構えたところだった。

やめなさい!
冒険者ギルドに声が響きわたる。

声の主を見ると、ギルディ族の衛兵があなた方を睨み付けていた。
怒っているのは、ギルディ族のしっぽを見ればわかる。
チッと舌打ちすると、男は元いた席に戻っていった。
男が戻るとドッと席が湧きあなたを嘲笑う声が聞こえた。

あなた弱いのね。
ギルディ族の衛兵はあなたを憐れむと続けて言う。
ここは冒険者ギルド
弱い人はお断り。
まあでも、そんなあなたにも出来ることはあるわ。

さあダイスを振ってください。

12
クリティカル!

ちょうど良い依頼があるの。
街から北に行くと祠があるんだけど、そこの修繕依頼よ。
戦闘はないけど力は必要。
あなたにぴったりじゃない。

実は私が依頼されてたんだけど、人手が欲しくてここに寄ったってわけ。
さあ立って、行くわよ。
心配しないで、報酬はちゃんと支払うよ。

あなたは身体を起こし身体を払うと、彼女の後に続いた。


エスト「悲しみの泉」がスタートしました。